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【第三回】One dot contest受賞作品

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最優秀賞 – 賞金5000円

11
【Black Blind Spot】
011 【第三回】One dot contest受賞作品
小倉ハムスター
banner 【第三回】One dot contest受賞作品
夜の校舎に集まった用務員、火種、靴下、鼻紙
この四人が織りなす夜の学園物語

コメント
制約とテーマを作中に嵌め込むだけなら誰にでも出来る。どこもかしこも生徒だらけの学園物だって誰にだって書ける。やろうと思えば何だって出来る。ところが制約とテーマをきちんとストーリーに沿って破綻無く仕上げようとすると途端に難しくなる。しかしこの作品はまさかそれを文中に使い、意味のあるものとしてちゃんと仕上げているとは――と感心させられる完成品だった。制約を考えた主催者でさえ適当だった名称が深い意味を持ち、その意味が見事に絡み合う……。特におかしな点も無く、最後まで楽しくプレイすることが出来た。最後の展開は王道でベタだが今の時代だからこそ普及しているギャル文字を活用し、明確な答えをユーザーに伝えてくれる展開は個人的には凄くよかった。

優秀賞 – 賞金2500円

04
【風紀委員 二見美玖里の事件簿 ~湾甲学園 男子生徒溶解事件~】
004 【第三回】One dot contest受賞作品
T.O.D
banner 【第三回】One dot contest受賞作品
ホームルームが終わり1限目の授業を控えた休み時間、学科棟の校舎で肉が溶け落ちた男子生徒の死体が見つかる。朝の和やかな時間に起こった怪事件。解決には風紀委員、二見美玖里(ふたみ みくり)が挑む――!

06
【なんDAそれ!?】
006 【第三回】One dot contest受賞作品
白桃花-hakutouka-
004 【第三回】One dot contest受賞作品
「なんだそれーーーーーーーー!?」
夜の学園に訪れた生徒が待つ運命とは…

総評

 三回目となる当コンテストもだいぶ認知されてきたのではないかと確信を持ってはいるものの、知名度が高ければコンテストの成功かといえばそうではない。どれだけの力作が揃い、多くのユーザーを楽しませることが出来るのか。コンテストの意義はそこにある。今回もまた前回前々回と同等の作品数になってしまったが、作品の質に関しては胸を張って誇れる。受賞作品以外にも評価の高い作品はあり、今後の参加者数によっては賞金や受賞作品数の見直しも考えている。

個別感想

01【Question】
この作品はダブルクリックした瞬間にゲームが始まり、話が進行する。選択肢がどうの、フラグ管理がどうのと悩むことなく別の展開を味わえる不思議な感覚を覚えた。どうしようもなく下らないことに熱意を注ぐ(注がざるを得ないが故に)面々には微笑ましさがあり、気の抜けただらだらとした展開が好きなユーザーには向いているのかもしれない。

02【植木鉢】
彼の彼女、二人の主人公が入れ替わりながら独白を行うスタイルはどこにでもあるありふれたものだが、この作品の場合は独白の終結方法が独特だった。何回も繰り返される独白。その都度内容が変わりながらも最終的には同じ結末を迎える。プレイ中に何度も、どうして? 何故? と率直な疑問が浮かび上がる。色使いや独白シーンの演出はよかった。全体的なムードや先述した演出は中々のもの。独特の世界観を生み出すことには成功している。

03【しゅうまつほうそうきょく!】
まさか同作者から三作も応募があるとは思わなかった……が、いっそのこと一つの作品に力を注いでみては? といった感想がどうしても最初に浮かぶ。最初から最後まで可愛らしい女の子のハイテンションな漫才のようなものを見ることになるが、これが案外拘っていた。表情がころころと変化するのだ。作品の雰囲気は個人的に見れば好きだが、これだとマルは与えられない。だがこの二人がずっと番組を続けていたら、若しくは過去の録画分として視聴出来たら……という想像はしたくなる。

04【風紀委員 二見美玖里の事件簿 ~湾甲学園 男子生徒溶解事件~】
寝耳に水、ではなく寝顔に水鉄砲から始まる気楽な楽しい学園ライフかと思いきや登場する先生は見るからに怪しいわ他のキャラクターもおかしいわでテンションが低めの美玖里と由紀の掛け合いは若干ずれたテンポながらもさくさくと物語を進めてくれる。最後のドッキリとも言える美玖里のアップからの件は話の流れで薄々読めていた、というよりも読まされていたのだが、まさかもう一つドッキリがあるとは流石に思わなかった。全体的なバランスが整っており、キャラクターも立ち、ストーリーとうまく絡み合い、制約に含まれる湾甲学園をよく活用していた。最初の何気ない会話、最後の展開。伏線を回収し、オチに繋げる流れはよく出来ている。コンテストを抜きにして面白い作品だった。

05【a pincushion】
穏やかなBGMと落ち着いた文章が心地良く、少女もまたBGMと共にゆるやかな速度で変化していく。作品の雰囲気は最初から最後まで一定であり鬱屈としている。もちろん楽しい物語ではないが、かといってひたすら鬱になる暗い話でもない。少女がどうしてここまで塞ぎ込むようになってしまったのか、そして最後に何を知り、少しだけ自分を取り戻すことが出来たのかと考えさせられる。視点変更がやや性急ではないかと少し違和感はあったがそこまで気にならない程度だった。全体で通してみていい雰囲気だった。

06【なんDAそれ!?】
なんだこれ! とタイトルに掛かった驚嘆の声が一つ飛び出るぐらいのOPは度肝を抜き、いい意味で予想外だと笑みが溢れた。これほど極端に突っ走ったオバカなノリで来るとは思っておらず、学園物を学園ファンタジー物にして自らの土壌に誘い込む技術は実に素晴らしい。この感想だけだとオバカで変態でOPが凄いとしか伝わらないが、実際はゲームとしてもちゃんと出来ている。EDまで用意してあり、エンディングも多数。気兼ねなく楽しめる作品だった。CGモードの絶対領域が心を揺さぶったのは言うまでもない。

07【有限失効】
展開は変わるものの、どの選択肢を選ぼうと変わらない展開へと繋がる感覚は絶望的であり、ユーザーに疑問や違和感を覚えさせる。ループ物として話が仕上がっているが、最終的には別の結末を迎えることが出来、安心する。しかしこの結末もまた、どこか違和感がある。人間離れした能力に設定はもちろん普通の学園物としては相応しくないが、舞台を作り替えることにより存外自然に仕上がっていた。

08【うーとまれぐにゃ!】
曲者揃いの湾甲学園にしては珍しく割と普通なキャラクターが織り成すストーリーは今回の審査という場では新鮮だった。内容自体もこれといって大きな出来事も無く、ユーザー自身にも起こり得る身近な話に纏まっていて親近感を抱く。会話自体はあまり華やかではなく、とりとめのない下らない内容だがにやにやと笑みを浮かべる程度には面白い。しかし台詞が追いにくく、ログ参照も面倒な点が残念だった。

09【ノ\(のスラッシュ)】
今作品中尤も難解でまるで哲学作品であるかのような物語……と、勘違いしてしまったが実際は一番おちゃらけた作品だった。いざ本題に入るまでの高揚感はどこへ消え失せてしまったのやら。こんなに馬鹿馬鹿しい作品で来るとは最初の数分では全く予想出来なかった。きちんと物語を締めるのは構わないが、どうせなら最初のノリで最後まで突き進んだ方が個人的には面白かった。

10【2月13日、秘密会議】
相変わらずというか何と言うか同作者による今までの作品をプレイしたことのあるユーザーには分かる予定調和のまま終わってしまった。馬鹿馬鹿しいノリはいいが、平坦なままストーリーが進むだけではどうしても飽きてしまう。暴走してしまうぐらいの勢いが欲しい。結局彼等はあんなラストを迎えてしまったが、最後にあれだけ努力出来るような人物であれば、いつかチョコが貰える日が来るだろう。

12【ぷるぴら ~ solid situation love comedy.】
最初から最後まで圧倒的な勢いでぐいぐいと引っ張る他作品とはひと味かふた味は違うやたらとテンションの高い作品。独特な言語センスの男と、それをすんなり受け入れるおかしな少女の組み合わせはコメディとして受け入れやすく、状況もまた意外と合っていた。全体的の構成や素材、演出等レベルの高い作品ではあるが、荒さも残る作品だった。全体的な見直しが入るであろう再公開後の今作に期待したい。